プロローグ

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「いやぁ~わからなくてごめんね。いつも手紙やり取りしてたのにね」 「いいのいいの!だって突然電話した私が悪いんだから!あはは」 「いやいや、で、どうしたの?」 「あのね、ちょっと急なんだけど、お願いがあって電話したのよ」 … …… ……… 電話の向こうの長坂さんは、とても明るかった。 長坂さんは、卒業後、北海道の函館にある大学へ進学した。 全く別々の進路になってしまったが、大学1年の正月に届いた年賀状をきっかけに、手紙のやり取りをするようになった。 そして、昨年のゴールデンウィークの時、お互い帰省するから一緒に会おうと言うことになり、俺は友だちから車を借りて、二人で水族館へデートしたのだった。 久しぶりに会った長坂さんは、髪をさらに長く伸ばし、大人の女性としての美しさがあった。 もともと大人っぽくて色っぽい容姿の長坂さんがさらに大人びているように見えて、俺はドキッとしたのだった。 更に… その時、もっとドキッとするようなことを、長坂さんの口から聞いたのだった。
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