別れなんか突然に

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 あれ?もしかして彼女かな? まるでご主人様を待つ犬よろしく、俺は急いで玄関に向かった。 玄関をあけると、彼女が立っていた。 「あれ?連絡くれれば駅まで迎えに行ったのに」 と声をかける。 「まぁいいや。あがってあがって」 彼女を玄関に招き入れた。 そういや、こんとき彼女はうつむきかげん。 「家にいなかったらどうすんだよ~」 と笑いながら話す。いつも彼女の来る時間に駅に迎えに行くけれど、家から駅に行く時と駅の近くの喫茶店で本を読みながら、待ったりはんはんくらい。 「そしたら、電話かけるよ」 彼女は玄関に立ったままいう。 「あんまよくない話があんねん」 彼女がいう。こうやって言うときは、たいてい、仕事が入ってしまった時。明日は祝日の月曜日。デートの約束をしていた。今日は泊まって、明日そのままデートの予定。 「とりあえずあがんなよ」 俺は奥の部屋向かう。
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