1、エンジェル・ハート

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誰かの声を聞いた。 かなり遠い所からの呼び掛けであったが、直ぐに誰の声か分かる。 ティルだ。 ティルは物凄い勢いで近づいてきて、店の前で立ち止まる。 いつもは鼻息だけが荒いのに、今日は呼吸全体が荒い。 と言っても、あれだけの勢いで走ってくれば当然なのだが。 「大変よ!」 「今晩の晩御飯の食材が売り切れていたとか?」 ジンの冗談に、ティルは目をぱちくりさせる。
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