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翌日・・・
昨日のドロドロな劇薬ジュースのおかげで、気分は最悪。
しかし、何故か体の調子はいつも以上に良い。
なんか、なんでもこの拳で壊せそうな、そんな気がする。
この調子なら、もしかしたら朝一番から始まるトライアルにも勝てそうな気がする・・・
制服に着替えて、いつも通りの道を歩き、いつもの場所へと向かう。
俺の気持ちは高鳴っている。
昨日の劇薬ジュースが良い方向で効いたのか、はたまたただの錯覚か。
それも試合が始まればわかることだ。
ー*ー
今日のトライアルの相手は、やはり昨日と同じ シュルツだ。
「まーたジークかよ。いい加減君も学んだらどうよ?」
「なんのだよ」
「命乞いの仕方」
「馬鹿にすんなよ!」
試合開始のホイッスルが鳴り響く。
体調は万全。いつもと同じく、懐に入り全身全霊を込めた拳を振り抜くだけ。
体が軽い。意識もはっきりしている。
「ふんっ!」
シュルツの指から放射状の電撃が飛んでくる。
ナメているのだろう、指という明らかに範囲の狭いところから打ち出してくるので、避けるのは容易だ。
スライディングして、拳の届く距離まで間を埋める。
ここだ!
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