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三限目は能力開発だ。
自らの秘められた魔法を覚醒するために、電気刺激等様々な刺激を脳に与える時間だ。
俺はこれが必修科目とされている。
補修も大体これが大半に当てはまる。
「さぁ~ジークちゃん?この左右に揺れるコインから目を離さないで下さいねぇー」
コインにくくりつけた紐で左右にぶらぶらと揺れるコイン。
これは俗に言う催眠術というやつだ。
「決して寝ないで下さいね~」
「くかー」
「って言ってるそばから寝ちゃ駄目ですぅ~」
この萌えヴォイスの教師、ミーティア先生。
背がちっさい上に大人の威厳が全くない教師らしからぬ教師である。
しかし、能力開発の専攻で、その手のプロフェッショナルである。
が、そのプロに一期生から開発を受けているというのに、俺には全く通用しない。
開発というより、マジ催眠術じゃないのか?
「いいですか?覚醒というのは日々の感情によって表れる現象なんですよ。ジークちゃんにはそれが足りないわけなんですよ」
「ぐごぉー」
「先生真面目な話してるのに寝てちゃ駄目ですよぉー」
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