始まり

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「な、ミーは貴様が願った通りに叶えてあげたまで」 「叶えてねーよ。俺は相葉雄大という『人間』とかわりたかったんだ。誰がこんな犬っころにしろと、言った」 憲一は思い出した。相葉雄大を指さした時に、集団とすれ違っていた中年女と首輪のされたチワワがちょうど近くにいたことを。 「まさか。オッサン間違ったんじゃねえだろうな」 矢織は少しだけ目を大きくする。 「ミーはなんにも悪い事はしてないぞ。タダスコシノテチガイ、ソレダケノコト」
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