始まり

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どうやら矢織は初めて会った時から感じていたとおり、いい加減な奴らしい。 「もういい。で、どうやったら元に戻るんだ?」 問いただすのは諦めた。矢織は金色に光る腕時計を見る。 「それはだな、あと残り1分30秒。1時間ジャストで元に戻るよう設定してある」 「そうか。ん?そういえば俺の体はどうなってる」 「いや、それはだな。ま、頑張ってくれ」 矢織は言葉を濁し、意味がわからないエールを送るとドア越しに感じていた矢織の気配が消えた。 そして、憲一はまた辺りが暗くなり意識がなくなっていった。
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