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飲食店が最も賑わう正午。明石高校とは遠く離れた商店街を矢織は歩いていた。店は数多いがほとんどがシャッターを下ろしシャッター街になっている。
「ここもすっかり寂れたな。あんな輩もわいておる」
所々に群がる若者を挑発するように深くため息をする。そんな矢織に気づいたグループが合わせたかのように一斉に立ちあがった。
「凄い、見事にピッタリじゃ。練習したのか」
「は?何言ってるんだじじい。つか、さっき言った事もう一回言ってみろ」
矢織をチンピラ風の服装をした4人が囲む。
「はて、何言ったかのう。うむ、モヒカン豚にロン毛鶏、そりあげロバ、それに七三サラリーマン。種類が多いわい」
前から時計周りに見たままを口にした。するとモヒカン豚が顔を真っ赤にし襲い掛かってきた。
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