現実世界

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今日もこの街は騒がしい。朝から通学、通勤などのためにたくさんの人が行き交う。 「いってきます…!」 そんな街に俺は住んでいる。 今日は平日で学校がある。だから学校に行かなきゃいけない。 俺の通っている高校は歩いて3分というすごく近い場所にある。 「あら、連くん。おはよう」 「おはようございます。」 連…それは俺の名前 俺の名前は上條連。覚えやすいんだかそうじゃないんだか… 声をかけてきたのは俺の近所に住むおばさん。いつもよくしてもらってる。 今日も学校に着いたらいつも通り教室に行き席につく。 「昨日ドラマ見たー?」 「うん、見た見た!あれかなりヤバかったんだけど」 「俺はお笑い番組見てたぜ!」 「あれマジウケたよなー!」 俺の周りではいつもこんな会話がされている。だけど… 「アイツ…また一人じゃん」 「別にほっとけばいいじゃん…」 「だって嫌いな奴と仲良くしたくないし。」 この言葉はすべて俺に向けられている。こんなこと言われて黙ってるわけがない! …とか言ってみたいけど、あいにく俺はそんなに強くない。それに変なこと言って事件が起こったりするのも嫌だから、俺は何も言わず黙っている。 やがて授業も始まって俺に対するそんな声は聞こえなくなった。
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