現実世界

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授業も終わりやっと放課後になった。やっと帰れる、なんて思っていたら… 「なー上條、頼みあんだけど♪」 クラスの男子4人組が近づいてきた。手にはノートやら宿題やらをたくさん持っていた。 俺に話し掛けてきたのは、みんなに慕われてる坂田章真(サカタショウマ) 「これ、準備室に運んでくれね?俺らこれから出かけるんだよなー。」 目は笑っていない。逆らったら何されるかわかんない。だから聞くしかない。 「うん、いいよ…」 「マジ?じゃ、頼むな!」 俺の返事を聞くと表情を変えた。そして持っていたものを置いていくとすぐに出ていった。 「…行くか」 俺はそれを持って教室を出た。 「準備室は…」 準備室は俺の教室のすぐ近く。だからあっという間に到着した。 「ここでいいのか…?」 そこにあった机の上に置く。 「…ん?なんだこれ…」 机の上には他にもいろんなノートや資料があり、そこに紛れてゲームのようなものがあった。 「ゲーム…?」 ケースは真っ白だった。ただ真ん中に小さく一言書いてあった。 「世界を変えてみませんか…?」 世界…今の世界。 政治とかなんやら今は色々おかしいこの世界。それを変えるという意味なのだろうか? …いや、そんな大きなことではないだろ。でも、今の自分の状況は変えてみたい。そのやり方でも載っているのだろうか? 俺はそのゲームが妙に気になったので家に持って帰ることにした。
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