プロローグ

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    「あんた……あたしのパンツ見たでしょ?」     「え? いや、はは。まぁ不可抗力と言いますか、あはは」     少女の瞳が突き刺さる。肉体的な痛撃より、こちらの方が遥かに痛い。     額に浮き出る汗が、玉となり地べたにポタリと落ちた。     ここまでベタな展開なら、この後ビンタされるか、はたまた、罵倒して去っていくか……どちらにしてもキツい。     チラと少女の顔を見やる。     たぶん怒っている。そう、彼女は怒っているのだろう。     それは誰の目に見ても明らか。人生という喜劇が終幕に向かいそうなのだが――     (待てよ……これはもしや……)    
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