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小学生になってからは
優介としか喋らなかったし
喋らせてくれなかった。
いま思ってみれば
好いてくれてたのかな。
「ねぇ、ねぇ」
優介は誰にでも優しくて
容姿は‥上の下かな。
「野中って読むの?」
はじめて小学校の子に
話し掛けられて戸惑った。
「え?そうだよ‥‥?」
「友達になってよ!」
はじめての友達は
男の子で私は女の子だった。
昔から、そうだった。
もっともっと昔から。
私は女の子と仲良く
なれた試しが無いんだ。
見た目も男っぽくて
女の子に目覚めるのは
もっと先の方なんだ。
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