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「あしたのジョー」
もまた、アニメ化されて、大ヒットした作品です。
「巨人の星」の主人公、星飛雄馬が、父の猛特訓に耐えて懸命にプロ野球選手をめざす優等生タイプの青春だとすれば、「あしたのジョー」の主人公、矢吹丈は、どこからやってきたのか、少年時代を明らかにしない、流れ者として、東京の下町のドヤ街にあらわれます。
そこで、生涯の師匠(?)となる丹下段平に出会います。
しかし、矢吹丈は、優等生タイプの若者ではありません。
師匠の丹下段平を
「おっちゃん」
と呼び、ほとんどケンカの延長上にボクシングを置いて、
――にくいあん畜生。
を叩くためだけに、トレーニングに没頭します。
ボクサーとしてプロのリングに上がり、ひたすらチャンピオンめざして頑張る、という訳ではないのです。
矢吹丈の青春というのは、結局、殴り合いに勝つ事、これに尽きます。
そして、友情もまた、ライバルという存在、力石徹に対して育てられるのです。
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