第4章

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いつの間にかうとうとして、目が覚めるとお昼を回っていた。 流石にまともな食事をとらないと、体を壊す。しかし喉の痛みはまだある…私は軋む体に気合いを入れて、お弁当のご飯を鍋に移し雑炊にした。 コトコトと鳴る鍋を見ながら、ふと涙が溢れる。 「何で泣いてるんだろ…」 呟くと更に涙が溢れ出す。鍋の火を止め、ひとしきり泣くと、冷めかかったご飯を口に運びゆっくり飲み込んだ。 痛む喉を過ぎると、ほのかな暖かさが胃に染みる。 半分程食べたところで箸を置き、そのまま考え込んだ。 もちろん幾等考えてもわかる筈はない… 離婚歴がある事は、メールのやりとりで聞いていた。細かい理由を尋ねる事はしなかったけれど… 幾等考えても堂々巡り…そうしているうちに先程のご飯がエネルギーに変わり始め、体に暖かさが生まれて来た。 「エネルギー切れだったのかな?」 ゆっくり体を動かし 「何も裸で居る事無いわよね。」 呟いて、何日か振りに下着を着けワンピースを着た。 そしてリビングの片付けを始めた。 そうする事で、堂々巡りの思考から抜け出そうとするかのように…
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