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「私は25の時結婚したの。行為は淡白…それどころか、子作りの時しょうがなく…という感じだった。それは良いの…普段の生活は全て管理された。優しさという物に触れたことがなかった。元々順調じゃなかった生理はストレスで乱れがちになり、ついには止まってしまったの。精神的にも体調的にもおかしくなり病院に行くと生理が止まった事による、更年期障害という診断だった。不安定になった私に対してもあの人は冷たかった。全て自己管理が悪いと責めた。そして、一方で外に女を作り、子供が出来たと分かるとゴミの様に捨てられた。それが3年前…貴方と出会う2年前の話…」
自嘲するように笑った。
「あの人と結婚した事は、見抜けなかった私にも悪い所があったと思う。運が良いのか悪いのか、子供を持てなかったから、そこで終われた…もし子供を持てたらあの人も変わったのか…それは分からない。期待はしてたけれど。」
「そんな奴は変わらないよ…多分…聞いた事がある。本人も気付かない精神病的気質を持った人がいるって。」
私は微笑んで彼を見つめる。
「私も離婚した後、偶然雑誌の特集記事で読んだ。知ったからと言って私の体調が戻る訳じゃない…暫くの間私はひきこもりのような生活をしてた…」
うっすらと涙が滲む…
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