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尚美24才の暮れ…
付き合い始めて2ヶ月。
尚美は大晦日と正月1、2日に、休みが取れたと言った。
『お母さんの所に帰らなくて良いの?』
と、自然に出た言葉だが…
しかし、また“私”のどこかがキリッと痛んだ。
尚美はうつむきながら…
『お母さんには会いたいけど、お母さんの旦那さんが居るから…。』
『でも、お母さんと弟達にはお年玉を送るから。』
最後は何かを振り払う様に、尚美はそう明るく続けた。
“私”は尚美の家庭事情を知らずに…
彼女を傷付けていたのである。
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