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尚美24才の大晦日…
二人で正月を過ごす事を決め、新橋の第一ホテル(スーペリァルーム)を取った。
大晦日、
尚美は急に仕事が入り、待ち合わせを遅らせた。
それでも尚美は待ち合わせのカフェに、更に2時間ほど遅れてきた。
『ごめんなさい。』
また、この言葉が最初の言葉だった。
そして…
『食事をしてしまったの…。』
“私”は食事の予約キャンセルしなければならないな、と思いながら…
『じゃぁ、俺はマックで軽く済ますよ。』
“私”は彼女をいたわり、気軽を装い答えた…つもりだった。
しかし、また、この言葉を発した瞬間、“私”のどこかがキリッと痛んだ。
尚美を想い、いたわりのつもりの“私”の言葉…
それは、尚美には苦しみの刃でしかなかった。
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