8人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
尚美24才の正月…
ホテルの目映いほど白く、広い部屋。
バスルームには独立したシャワーブースがあり、映画で見る欧米のホテルの部屋、正にそれであった。
尚美は部屋の隅々まで見て回って、本当に喜んでいた。
その姿を見て…
“私”は尚美は、白い部屋が似合っているな、と思った。
元旦の夕方、二人で銀座を歩いた。
銀座と言う名の戦場…
その戦場は余りにも、閑散としていた。
『ある日、突然人が居なくなったら、こんな感じかな。』
尚美がそう呟いた瞬間…
“私”のどこかがキリッと痛んだのだが…
いつもと違う感覚だった。
最初のコメントを投稿しよう!