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この女の子の名前は、『筒本・美津祢(つつもと・みつね)』 私の同級生であり、クラスでもムードメーカー的な存在でもある。 勉強も運動もトップクラスで、私とは比べ物にならない程に成績がいいのだ。 特徴的なのは、少し茶色掛かったショートヘアーと、笑顔の絶えない明るい性格かもしれない。 「しっかし……伊璃阿は相変わらずだね」 「相変わらずって……何が?」 その場からゆっくりと立ち上がり、私は顔や腕に付いた雪を払いながら受け答えをする。 「ちっちゃくてドジっ子な所が」 「……」 三津祢の言葉に一瞬にして私は止まってしまった。 もちろん理由は簡単だ。 「三津祢……」 「ん~?」 私の身長は、三津祢の身長の約10センチ下にある。 因みに、三津祢の身長は159センチ…… 「ちっちゃいって……」 つまり、私の身長は149センチと言うことになる。 「言うな~~~!!!」 「きゃーーちびっこ伊璃阿が発狂した~~!」 もう分かるだろうけど……私は、身長が小学生か中学1年位しかないのだ。 そこを突かれてしまった私は、やはりいつものようにして、三津祢を追いかけ始めていた。
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