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数十分後
「伊璃阿、もうギブアップ?」
町の中にある大きなクリスマスツリーの前で、前屈みになって息を切らしている私に、三津祢は面白そうに話しかけてきている。
「もう……ダメです……」
途切れ途切れの言葉で、私はもう走れないことを三津祢に伝える。
そんな私の行動に、三津祢はまた面白そうに笑い始めていた。
「それじゃあ、ちょっと寄ってく?」
そう言って三津祢が指さした場所は……
「……また太る」
ファーストフード店の代表的なお店。
マクドナルド……通称マック
「伊璃阿はスタミナ無さ過ぎだってば」
私の一言を無視し、三津祢は私の手をひっぱりマックへと入って行く。
「ちょ!私を太らせてそんなに楽しいのか~~!」
三津祢の問答無用とでも言うかのような行動に、私は入店直後に嘆きの声を上げていたのだった……
もちろん、その声を聞いた店員やお客さんが目を丸くしていたのは言うまでもない。
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