エピローグ

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優へのお祈りを終えて目を開いた時だった。     ~♪♪     あの日以来1度も鳴らなかった音楽が携帯から鳴り響いた。   まさか、優から?   そんなわけがないと思いつつ携帯を開くと、ディスプレイには確かに優の名前が映し出されている。   あたしは高鳴る胸を静めながら届いたメールを開いた。     『約束守れなくてごめん。 お前は幸せになれよ』     ……ありがとう、優。 ちゃんとあたしのことを見ていてくれてたんだね。   あたしは期待を込めて優への返信のメールを送ってみることにした。     『あたしは今幸せだし、これからもきっと幸せになります。   だからあなたは安心して自分の幸せを掴んでください』     1度深呼吸をしてメールの送信ボタンを押した。 しかし結果は     『送信出来ませんでした』     ……ま、死んだ人に電波が届くわけがないか。   それにもう、メールじゃなくてもあたしは自分の気持ちを伝えることが出来るんだ。  
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