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「…健太。」
「わっ!!喋った!!もう切られたかと思った!!!」
「…怒。…おまえってやっぱ、すげ-わ。」
「…はぁ?!!!」
思いっきり拍子抜けしたかのような健太の返答に、何だか笑えてきた。
「やっぱお前は俺の親友だわ。」
「へ?!何言っちゃうの-?!!今日の麗次くん変!!!いや-っ!!!電話しなきゃよかったわ!!!」
…オカマかよ。
健太の馬鹿みたいに明るい声を聞いたら何だか安心した。
こいつの声で安心するなんて一生の不覚だ。
まだ電話口でキャンキャン騒いでいる健太を無視して電話を切った。
これ以上関わるのはさすがにウザい。
そのままケータイを閉じようとしたが、ディスプレイに表示された
“未読メールあり”
の文字に
思わずその手を止める。
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