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「ひろくーん!出発するよ?」
「えぇ……出発って、
もうこんな暗いのに!?」
裕明は当然と思われる理由を
述べる。
悪霊のこともあるが、
夜に出歩くのは流石にちょっと
怖いものがある。
「何言ってるのひろくん、
セイシティは水と星々の街だよ
今行かないでどうするの!」
裕明は賢介に目配せする。
「(どうする、けんちゃん)」
「(と、いうか、
どうにかなるものだと思います
か?)」
「無理だな」
何故か後ろでチョコを抱いて
いるヴァンネルが答えた。
まぁ……その通りなのですが
「行きましょう、皆さん
私の街へ」
沙那もにっこりと微笑むと、
雫の元まで駆けてゆく。
裕明と賢介は二人同時に苦笑い
を零した。
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