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歩
「そうだよね」
庚太
「あっ、ここが図書室だよ」
歩
「結構広いんだ」
庚太
「あ、歩はどんな本を読むの?」
歩
「最近は推理物とかが多いかな?」
庚太
「俺は小説は苦手、だな。 …読んでると眠くなるからね」
歩
「じゃあ、庚太は本読まないの?」
庚太
「……童話…」
歩
「童話?」
庚太
「男が読むようなのじゃないけど、小さい頃から童話が好きなんだ…」
歩
「いいんじゃない? だって、庚太は童話が好きなんでしょ」
庚太
「男のくせにとか思わないの?」
歩
「男だって好きなものは仕方ないよ。 変だって言われたら嫌いになるの?」
庚太
「やっぱり歩は変わってるね」
歩
「僕は変わってないよ。 男だから、女だからって偏見で見てる人が変わってるんだ」
庚太
「…ありがとう」
歩
「ふふっ、僕は本を読むけど庚太はどうする?」
庚太
「俺は…」
男子生徒B
「おい、竜さんが呼んでるぞ」
庚太
「…っうん……じゃあ、俺は行くね」
歩
「図書室に案内してくれてありがとう」
庚太
「いいよ、そんな事ぐらい」
男子生徒B
「早くしろ」
庚太
「わ、わかった…」
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