青天の霹靂

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 しかし最後の窓口に来た人を返しお昼休みの札を窓口にかけると同時に……。 「原田さん一番に電話」  渋々原田は電話に出た。 「もしもし区民課の原田ですが」 「よう役所で騒がれたく無いだろ。 役所前の喫茶店で待ってるからな」  有無も言わさず一方的に電話は切られた。  先程は何事かと思い原田はメモも取らなかったので、名前を思い出せない。 「あるく、歩く………そうだアルクだ」  独り歩きながら呟き、ロッカーに上着を取りに行き喫茶店に急ぐ。  歩きながら携帯電話をチェックすると見知らぬ着信が6件入っていた。  留守番電話を聞く迄もなく、先程の電話の主な事は簡単に想像出来る。  指定された喫茶店は、場所柄原田のよく行く、いや毎朝モーニングを食べる為何年も通っている店で、口数の少ない原田にとって、おしゃべりなマスターは、数少ない友達とも言える存在だ。  ましてや昼飯時は、区役所の職員だらけで有り、隣の建物は警察署である。  相手が手荒な事も出来ない事は想像出来るし、制服の警察官もお昼には利用している……ほとんど私服だが。
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