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「?? あんた原田の代理の人かい」
原田も不思議でならない、アルクの人は自分で呼び出しておいて本人を目の前にして代理とは意味不明である。
「私が区民課の原田ですが、失礼ですがお名前は……」
「アルクの岸だよ」
岸はスーツケースの中から一枚の紙を差し出した。
その紙には、借用書金参百万円、原田の名前住所電話番号、職場の住所電話番号そして署名捺印されている。
原田には身に覚えの無いので。
「これは私は書いてませんし、お金も借りてませんよ」
岸はしばらく黙っていた。 ほんの1分にも満たない時間だったが、原田にはとても長く感じられた。
「原田さんこれは、あんたが書いた物なんだ。 あんたの名前住所を免許証で確認し、職場に在籍確認して参百万円貸した訳だ、あんた以外の誰が書いたんだ。 教えてくれよ」
「私は書いてない。 第一免許証て今私は持っているし、免許証には写真も付いてるはずだ」
原田は少し興奮状態で、声を荒くした。
「この紙は偽物か? 参百万円は実際にでてるんだ。それを俺は回収しなければならない利子と一緒に」
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