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俺の言葉だけを聞いている隣の友人はきっと俺達が外部生をただの萌ネタにしているだなんて想像もしないだろう。
『主席なのにわざわざランクを下げてBクラス…良いわねぇ、きっと彼は理事長と知り合いなのよ!!そして理事長は彼を―…。その子絶対変装よ!!絶対可愛い系だわ!!』
熱の上がっている優美子に俺も思わずつられそうになるが、此処は校内だと言い聞かせ平常心を保つ。
「可能性としては十分高いと思うぜ。それに…あの生徒会長に喧嘩売ったしなぁ…面白いっしょ?」
『きゃー!!何それ何それ!!?あぁ、何で私は男じゃ無いのかしら…そんな素敵なネタを生で見れないの?!』
甲高い声が耳に響き思わず携帯を耳から遠ざけてしまった。
不思議そうに俺を見る友人を尻目に会話を続けていれば目の前に人だかり。
どうやら噂の生徒会長様は腹虫の居所が悪かったらしく普通科の生徒を蹴り飛ばしていた。
「…うぜぇ、死ねよお前」
一瞬にして辺りが凍りつき、視線を泳がせれば蓬莱鶫が目に入った。
…アイツ、今の生徒会長に顔色一つ変えねぇのか…
蓬莱の両隣にいるのは見たことが無い事から残りの外部生2人だと伺えるが、彼等は青冷めている。
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