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「約束だろ。俺がこれに参加する代わりにすぐ帰るように俺の席は入り口が側になることが」
桜から薔薇に変わった今朝の人―――
「わ、悪い;潤」
「ノブも馬鹿だな~。潤切れると怖いのに~」
「和弥。そんな事言うな。潤に聞こえる」
「もう聞こえてる[★]雄介」
そう言って彼らは私の前の席に座った。
「星!あの人!!朝倉潤だよ!!」
隣にいた百合がかなり興奮気味に言った。
「嘘;」
「本当よ!!まさか会えるなんて…」
今朝の人…有名人だったんだ。知らなかった。
なんとなく申し訳なく彼と目を合わせることが出来なく、ただ目の前にあるウーロン茶を飲んだ。
―――――――――――――
皆がほど良い具合に酔い始めた7時57分。
そろそろ帰らなければ、アレを捜すことができないだろう。
「百合、愛。私帰るね」
「ウン、わかった。お疲れ~」
「星。また明日ね~」
私そう言って先を立とうとした。
「待てよ」
止めたのは―――朝倉潤だった。
「な、なんですか?」
いきなり止められたので、恐々言った。
彼が出た言葉は意外だった―――
「送る」
「…へぇ?」
「送るって言ったんだろ。アンタ、家はあの辺だろ?」
あの辺とは多分公園のことだろう
「まぁ…そうですけど…」
「だったらアンタを送る。俺も帰るところだしな」
いいだろ?
普段なら「嫌です」とか言っていただろう。
だけど、何故か彼の瞳を見ていたら思わず―――
「…お願いします」
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