1章 出逢い

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「おはよう…」 「おっはよう!星♪」 「おはよう」 大学の講義室に行くと、友達の中野愛と池端百合がいた。 二人は私の高校のときから親友で、よく一緒にいた。 「珍しいね。二人が早くに来るなんて」 「星って本当に何にも知らないよね」 「何が;」 「星、朝倉潤って知ってる?」 「それって愛たちが好きなモデル?」 「そう!!」 愛は身を乗り出しながら語り始めた。 「人気モデルで今20代女性に最も抱かれたい男No.1で俳優としても大活躍なのw」 「その人がどうかしたの?」 「うちの大学に所属で同学年なんだ」 「そーなの?」 「そう!だから今日会えるかもしれないから捜していたのw」 「愛ってミーハーだよね」 「い、いいじゃん!!格好いいんだから!!それより星のお兄さん紹介してよ!」 「はいはい」 愛の言葉を聞き流しながら、荷物を整理していたらあることに気づいた。 アレが…ない! おかしいな。家に出たときはあったから…きっとあの時! でも、あの人が拾ってくれたからあるはずなのに…やっぱりない。たぶん、拾い忘れたんだ。どうしよう……… 「星?」 百合が心配そうに見つめていた。 「あ、ううん。なんでもない。どうかした?」 「ならいいけど…、今日の合コン大丈夫?」 「早めに帰るかも知れないけど、それでもいい?」 「OK。今日なんか凄い人がくるらしいよ~」 「へぇ~格好いい人いないかな?」 そんなことはどうでもよかった。私はただ、合コンが終わってアレを捜して、領兄のところへ戻りたかった。
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