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…ディストーション?
剣技でそんなスキルあるの??
…あるわけない。あんな絶対的な力…技とかそういう常識の範疇を越えている
…それに迷い人って??
聞きたい事は山ほどある。
が、なぜか口をついで出た言葉は箱舟神話だった。
「ねえ、キョウ。箱舟神話って知ってる?」
「ああ。」
「この前の講義で先生が言ってたんだけど…」
ノエルはキョウにこの前の雑談の内容を話した。
本能的にこの神話の話がキョウを知る1番の近道になるような気がした。
「…それ間違ってるぞ。大崩壊が起きたのは100年前じゃない。もっともっと大昔だ。」
「…っは?」
「100年前ってのはこの世界が出来た時じゃないか?」
「でもディーファって人の書いた本では…」
「あのっばか…間違ってこっちの世界の本棚に入れやがった…」
そこでキョウはしまったという顔をした。
「やばっ……今、俺の事…頭おかしい奴だと思ったろ??」
ノエルの表情は真剣そのものだった。
「…なんであなたはそんな事知ってるの??」
「……」
「ねえ!教えて!!」
「…………。
もしこの世界が……本の中だったら?俺が外の世界から来たって言ったら信じるか??」
「ほ、本の中だって!?」
「信じられないだろ?まあ、そういう事だ。」
そういう事ってどういう事?
キョウは続ける。
「そんな事より早く行こうぜ!もう骸骨あきちまった…」
ノエルはキョウの体をまじまじと見た。
彼と出会ってから信じられない事の連続だ…
「ねえ、ちょっとその剣見せて?」
「ん?ああ…ほら」
そういうとキョウは剣をノエルに向かってほうり投げた。
「ちょっと危ないでしょ!?……って何これ本当になまくらじゃない!!というよりむしろただの銅の塊??
…信じられない…こんな剣でどうやって戦うの?」
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