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そしてしばらくボーっと行き交う人を眺める…
するとみずぼらしい格好した男の子がうろちょろしてるのが目に入った。
着ている物はただの布。腰に吊り下げてる物は見たことのないような簡素な剣だった。
(見るからに入学したての田舎者…あいつもPT入れなくて困ってるのかな…?)
見るからに弱そう。いくらPTに困ってるノエルでも彼のような人だけは遠慮願いたい。
そう思った瞬間、目があった。
「よう!お前もパーティー捜しか?よかったら俺が…」
少年はノエルを見て声をかけた。
「いいえ!!違いますっ!!」
ノエルは反射的に答えた。
「だってその看板…募集だろ?」
「…………」
ノエルは後ろを振り返り自分で出した看板を呪った。
「くくくっ…集まらなくて困ってるんだろ?しかたないから俺が一緒について行ってやるよ。」
しかたなくノエルは開き直り少年に向かいあった。
「あのね、君何年生?」
「俺はここに来たばかりだ。」
胸を反らせてそう言った。
「偉そうに言うなって…ってことは、一年生でしょ?私は三年生なの。残念でした!」
「そんなの関係ないぜ!俺くらいの実力があればな!!」
「はあ……あのね。私は訓練施設Lv3に行きたいの!!一年生の君じゃ一緒に行けないでしょ?だいたいその装備何?ただの布きれじゃない?」
「これはノービス装備って言ってな…」
ここまで言った所で少年の声は遮られた。
多数の黄色い声によって。
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