1st Scene

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「おい、オッサン。」 少年の瞳は鋭い眼光に変わっていた。 「…てめえ。死にたいのか?」 少年は腰の鞘から剣を抜いた。 「抜け。女を泣かす奴は最低なんだよ。」 「くっ…ははは!なんだそのなまくらは!そんな獲物で俺を斬るつもりか?」 「いいから抜けって言ってるだろ?お前ならこのノービスソードで十分だ」 「ノービスソード?そんな聞いたこともないなまくら刀で俺を倒すつもりか?小僧…死んでも後悔するなよ。」 その時だった。 「そこまでだ。」 鋭く透き通った声が通りに響いた。 「ローグ、お前何をしている?」 女隊長のレイチェルだった。 「何ってこいつが因縁をつけてくるから…」 「貴様は阿呆か!我々の目的はデモノイドから人類最後の街を守ることだろうが!そのために防衛学園が存在する。人間同士で争う余裕がどこにあるのだ!?後の戦力を自らの手で削るなど愚かさの極みだ!!」 「チッ…わーたよ!」 そういうとローグは大きな鎚を背中にしまった。 「…小僧命拾いしたな。」 「ケッ!」 悪態をつきながら少年も武器を納めた。 レイチェルは少年に向かって口を開いた。 「お前、名をなんという?」 「…京-キョウ-だ」 「キョウ…その名、覚えておこう。」 そう言ってクロムハーツは去って行った。 残された観客はノエルを含めてその一部始終を呆然と眺めていた。 ノエルが呟く 「…キョウ。」 「なんだ?」 「…って変な名前ね。」 「うるせーほっとけ。」 ノエルは言いたい事がいっぱいあったが、今はキョウに向かって言えたのはそれだけだった。 ─See you Next phase─
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