13人が本棚に入れています
本棚に追加
「なによ。あんたどこまでついてくるのよ。」
ノエルは後ろについてくるキョウに一瞥する。
「つれないね~さっきまでビビってた人のセリフとは思えないな~」
「なっ!馬鹿にして…あんな奴ら余裕だって!」
「ノエル一人だと不安だからついて来てあげてるのに…」
「一年生に心配されるほど落ちぶれちゃいません!!どっちかって言うとあんたの方が足でまといじゃない!」
そういうとノエルは踵を返し、東の方へ向かった。
キョウの表情が徐々に強張る。
「待て、ノエル。そっちは嫌な予感がする…」
「大丈夫だって。あんな骸骨なんて余裕余裕♪」
「ちがっ!骸骨じゃなくて…」
その瞬間、前を歩いていたノエルの前にふわふわ浮かぶ光る球体が現れた。
「なにこいつ…すごく弱そう…」
「ばっ!ノエル!!避けろ!」
キョウは叫ぶと同時にノエルを突き飛ばした!!
ノエルが少し前にいた場所は闇の炎に焼かれていた。
付近は暗黒で支配されていた。
絶対的な闇の力。その悍ましい暴力はノエルが今までに体験した事のない物だった。
恐ろしさに足がすくむ…
「なんなのよ…こいつ。なんでこんなのがレベル3にいるの?」
真っ当な進級しかしていない者なら絶対に倒せない…その魔物の名はグリーンウィスプ。
辺りの暗黒が次第に濃くなってゆく。
「まずい!ダークストームだ!!ノエル逃げろ!!」
…ダークストーム?知識だけなら知ってる。
闇の上級スキルだ…もちろん見た事なんかない。
「だめ…足が動かない…」
最初のコメントを投稿しよう!