"あいつ"という存在

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春「冬夜君は?」 突然、ハルがそう言った。 俺は何の事か分からず、首を傾げる。 春「さっき、何か言おうとしてたでしょ?それは何?」 俺は何の事か分かり、そして困った。 正直、あの時は何を言うとかなんて、考えてなかった。 ただ、あの状況が嫌だったから、呼びかけただけなんだ。 冬「あ、あぁ…えっと、その……。」 俺が何を言おうか考えているのを、何を感じたのか、ハルが突然喋りだした。 春「分かった!秋葉ちゃんでしょ?秋葉ちゃんはねぇ、怒ってなかったから、心配ないよ。」 そう言うハルは、笑顔だった。 その笑顔で、俺は気づいた。 ハルは、アキが俺のことを好きなのを知っていると。 冬「そう、そうなんだよ!アキ、怒ってなかったか!よかったよかった!あいつが怒ったら、俺ただじゃすまないからな!」 俺は気づいて、だけど気づかぬふりして、そして逃れる口実にした。    
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