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3月の中旬…
もう春休みに入ったぐらいの日の夜
夜といっても草木も眠る真夜中の12時、
電話がかかってきた。
そこから俺の人生の全てが変わった。
相手の人は慌てて早口で声が大きかったのを覚えている。
ーーーーーーーーーーーーーー
リリリリン!!リリリリン!!
うるせぇな今何時だと思ってんだ!?こっちは寝かけたところだ!
俺は深夜にかかってきた電話に腹を立てながら受話器を取った。
「もしもし?」
{もしもし!あなたは桐生毅(キリュウツヨシ)さんですか!?}
「はい…そうですけど…」
なんだこいつ……?
夜分申し訳御座いませんとか言えねぇのか?
今12時まわってるんだぞ!
{こちらは警察です!確認ですがあなたの両親の名前は慎治さんと薫さんですよね!?}
「はぁ……その通りですけど何ですか?生憎両親は外出していて……」
なんで警察?本物?
…あっ新手の詐欺なのか?
「率直に言います。ご両親……桐生慎治さん薫さんは交通事故により…亡くなりました。」
「はぁ…?」
ほうほう…新しいな
これからどうやって振り込みの話に持って行くんだ?
こんな時間に電話をするぐらいだから手が込んでるんだろう。
その後俺は適当に対応して、相槌ばかりしていて何を喋っていたのかあまり覚えていない。
この会話の内容も合っているかどうか定かではないんだ。
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