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一方、ぶつかった男女は……。
女「 ねぇ、今日もうちに 泊まってくでしょ??」
男「……… 。」
2人は、もう改札口近くまで歩いてきていた。
女「ねぇ、聞いてる?かける?
どうしたの~?」
女は、絡めている腕を揺らしながら 男に尋ねた。
翔「あぁ? …… まぁな…… 。」
女「何が まぁな なの?
ねぇ、さっきの女の子 知り合いなの?」
翔「はぁ? ちげ~よ、あんな女、知らねぇ。
さ、行こうぜ。」
女「うん。」
男は、女の腰に手を回し促した。
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さっき、向日葵がぶつかったこの男こそ、幼いときに離れ離れになった あの翔だったとは、到底 向日葵は知る由はなかった…… 。
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しばらく歩いたところで、翔の足が止まった。
女は、驚いて足を止める。
女「なに?いきなり びっくりするじゃない。//」
翔「わりぃ。急用思い出した!
今日は1人で帰ってくれ。また、連絡する…… 。
じゃあな。」
と言って、女を離し 来た道を走って戻って行った。
女「えっ??
ちょっと、かける~?」
置いていかれた女は、しばらく翔を呼び止めようとはしてみたが、仕方なく諦めて そのまま家へ帰って行った…… 。
その頃、向日葵は改札口まで降りて来ていた。
さっき、翔が歩いて行ったのとは反対方向へ向かって歩いていった。
翔「ハッハッハッ…… 。//
向日葵…… 。??」
翔は、息を切らしながら改札口まで戻ると、辺りを見渡した。
向日葵はいない… 。
改札口から ホームへ上がる階段の方を見上げる。
やっぱり、向日葵はいないようだった… 。
翔「向日葵…… 。俺…… 。///」
翔は、さっきの向日葵の泣きそうな顔を必死に思い出していた… 。
『 向日葵…… 。全然、変わってねぇじゃねえか… 。
なんで今さら、再会なんか… 。
俺の前に、どうして現れるんだ!!///』
翔は、そう心で叫びながら 改札口を出てきた。
ふと、歩いてきた方とは反対側に目線を移した瞬間。
//////!!!
翔「あれ……。
向日葵か??」
遠くに小さく見える女の背中に、翔はそう呟いていた。
そして、翔の足は 自然にそちらへ向かって 動き出していた…… 。
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