第一話『当たり前の日常』

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パンツ一丁の俺は覚悟を決めた…。 部屋までの距離… 約15メートル。 身を守る物はバスタオル一枚と、パンツだけ…。 決死の覚悟の俺は脱衣所の扉を勢いよく開け、2階にある自分の部屋へ走り出す! 自分が予想していた以上に気温による体温の低下が激しい! 「行けるか!?」 「いや!行くしかない!」 自分に自問自答しつつも走りつづける… 最初に通路右手にある階段を登る… あと8メートル… …7メートル… 6メートル……あと少し! もう自分の部屋に着いたも同然! そう確信して気が緩んだ時には、大体…いや、ほぼ間違い無く“罠”か“落とし穴”が待ち受けているものである…。 俺の部屋の手前、あの癒衣姉の部屋の扉が突然、勢い良く俺に向かって来るではないか!? 当然、避けれずに全力疾走で扉に激突する。 …パンツ一丁で。 その様子を見てか見ないでか癒衣姉は一言… 「ん~…トイレぇ」 完全に床に倒れた俺をシカトして一階のトイレにいく様子…。 全くと言って良いほどの想定の範囲外… 床に倒れた俺はホフク全身の様に、痛み冷め行く身体を引きずりながら、やっとの思いで部屋に着いた。
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