13人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
腕にはミリメートル単位で
ボコボコの溝があった
沢山の水が流れた
それは温かくとても暗い
拭い去れない水はね
後悔と共にあるんだよ
過去は後悔なんてしない
現在は後悔するの
もう水なんて流れてないのにね
浅い浅い溝の隙間を
冷たい風がいつも通って
チクチク痛む
そのうち風は止むんだよ
左腕は自由に転げ落ちて軽やかに踊る
私は嬉しくなって爪先にキスをする
さようなら
手は自由に風になり
私の左には枯れ木の枝
最初のコメントを投稿しよう!