*序章*

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正午0時00分。 彼女は木彫りのベンチに腰掛ける。 本を広げ、髪をかきあげ、何かを待つように時計を眺める。 彼女の横には必ず一本の傘があった------------------------------------ ------ ---- --- -- - *** 『チキンフィレオとハンバーガー』 男が慣れた手つきでハンドルを回すと、商品の受け渡しの場所へと車を滑らした。 『お待たせいたしました。2点で320円になります。』 男は財布から500円玉を取り出し、店員に渡しす。 『ありがとうございます!又お越し下さいませ~。』 店員の甲高い声。 それに比例するように、男のテンションも上がっていく。 明日もきっと来るんだろうな、と思い男は笑った。 男の名前は、阿部 保(アベ マモル)。職業はサラリーマン。趣味はお節介。現在のマイブームは……‥‥彼女と昼を過ごす事。
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