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車を走らすこと、約10分。
着いた先は一件の喫茶店。
阿部は喫茶店でタピオカ入りのカフェオレをtake outで頼むと、店の前の小さな公園へ向かった。
正午0時15分。
既にベンチには彼女が腰掛けていた。
『こんにちは。』
駆け寄る俺を見て、彼女は挨拶をした。
『…こんにちは。』
遅れながら、俺も彼女に挨拶をした。
彼女は『どうぞ。』とだけ言うと、木彫りのベンチの端に身を移しす。
そして又、持っていた本に目を向けた。
彼女の名前は、本多 香苗(ホンダ カナエ)。職業は雑貨屋の店員。趣味は読書…だと思う。現在のマイブームは…‥不明。
俺は空いたスペースに身を委ねると、先ほど買ったバーガーとタピオカ入りのカフェオレで昼食をとった。
『今日も天気がいいですね。』
俺の投げた球は、軽く彼女の笑顔を誘う。
『はい。』
『明日も晴れるといいですね。』
『そうですね。』
『…あの、新作なんですよ!この飲み物!』
『そうなんですか。』
『…‥……。』
こんな感じで俺の渾身の投球は、全て彼女の巧みなplayでかわされる。
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