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しかし、残念ながらそこは無人駅。
痴漢はビックリしたような顔で「何言ってんの?」と降りようとしました。
田舎のワンマン電車に乗った事のある方ならわかると思いますが、無人駅では前の車両のドアしか開かなくて、そこに運転手兼車掌さんが立って、降りる人から直接切符を受け取るようになってます。(私と痴漢が乗ってたのは後部車両でした。)
私は痴漢の後を追い、運転手兼車掌さん(以下「車掌さん」と書きます)に「この人痴漢です」と告げました。
痴漢は逃げる素振りも無く、ホームで暫く押し問答になりました。
私「触りましたよね?ここ、タイツ破かれて触られたんです(車掌さんに見せる)」
痴漢「知らん!最初から破れてたか自分でやったんやろ!俺急ぐんだけど!」
車掌「それじゃあ、とりあえず電車に戻って頂いて、○○駅(私の目的地)で警察に行きましょう」
痴漢「だから急ぐって!警察やったらすぐそこにも交番あるやろ!」
私「本当にあるかどうかわからないでしょ!」
私は、この駅周辺の地理を知りませんでした。
車掌さんに聞いた所、交番がすぐそこにあるのは本当のようでした。
痴漢はどうあっても電車に戻るのに応じない為、そちらの交番に行く事になりそうでした。
そこに行くまでに逃げられる可能性がある為、私は痴漢に身分証明書の提示を求め、車掌さんに借りた筆記用具で痴漢にメモさせました。
結局、交番に行くという事で話がまとまり、電車は発車。
その途端、痴漢の態度が急変しました。
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