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「じゃあ最後に、とっておきの物を見せてやる」
シェイドはそんなレイセンにも愛想を尽かさず、笑った。
「とっておきの物?」
「あぁ、あれを見たらちっぽけな物なんかまるで気にならなくなる」
何だか良く分からないけど、レイセンはそれを聞くと期待感で胸が満たされた。
「だがここからじゃちょっと遠いんだよな…。
よし」
シェイドは一人で意気込むと一枚のスペルカードを取り出した。
「式神『レイル』!」
そうシェイドが言った途端
「…呼んだかシェイド」
上空から一匹の馬が降りてきた。
---いや馬じゃない!
レイセンはその生物を見て目を疑う。
「ゆっ………
ユニコーン…!?」
「そう。一角獣。
俺の式神だ」
その生物は綺麗な銀色の毛色をしていて、額からは長く、勇ましい角を生やしていたのだ。
「…シェイド。
そのアホ面な兎は何だ?」
ユニコーンはレイセンの方わ向き、シェイドに尋ねる。
「しゃっ………喋った」
「こいつはレイセン。
今日知り合った馬鹿兎だ。」
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