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驚いて腰を抜かしているレイセンに苦笑いしながらシェイドはユニコーンに説明した。
それを聞いた途端、ユニコーンはシェイドに蔑むような目を向けた。
「ついにお前もアルクと同類になったか…」
「なってない。
とにかくお前を呼んだのは他でもない。
例の場所へ俺とレイセンを連れていってくれないか?」
ユニコーンは訝しげな表情を見せたが、顔を縦に振った。
「………本当は下賎な玉兎なんか乗せたくないが、シェイドの頼みなら仕方がない。
乗れ」
シェイドはユニコーンに頭を下げ、背に跨がる。
後からレイセンもシェイドの手を借りながら背に跨がった。
「さて…レイセンとか言った兎。
しっかりとシェイドにつかまっておけ。
…落ちたら死んだと思え」
直後、ユニコーンは前足を踏み出し、一気に駆け出した。
「ひゃう!」
レイセンは咄嗟にシェイドの背中につかまる。
「怖いかレイセン!
安心しろ、すぐに着くから!」
シェイドは怖がるレイセンを励まそうと必死で声を張り上げて言う。
そうこうしている間に、ユニコーンの体は空中に浮いていた。
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