~二人だけの月面~

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「………えっ?」   レイセンは今の状況が理解出来ず、呟く。   「桔梗……?」   「大丈夫だレイセン… 俺はこの程度では死なない」   シェイドは立ち上がろうとしたレイセンを制し、腰の鞘から蒼い刀を抜いた。   そして…   月のクレーターの陰などから何人もの男が出てきた。   「…桔梗。 誰?あの人達」   レイセンはしゃがみ込んだままの状態で聞く。   「…賞金稼ぎだろうな。 あの様子じゃ」   シェイドは数人の男達を睨みながらレイセンに説明した。   「…貴様ら。この俺に何か用か」   シェイドは静かに、だが威圧感がある声音で告げた。   数人の男達はじりじりとこちらに近付き、その内の一人がシェイドに告げた。   「お前とその兎の首に用があるのさ」   「…やはりな」   レイセンは宮殿に住む綿月の兎。   裏ではそれなりの高値がついているのだろう。   シェイドは瞬時に体に食い込んだ銃弾から相手の銃の性能を計る。   シェイドはあの時わざと銃弾をくらい、その威力と弾から銃の種類と弾の種類を調べたのだ。   ---銃弾は即効性の毒薬が複合されているか…。   レイセンぐらいの兎ならすぐ殺せるだろう。   「…残念だったな。 俺がいる限り、レイセンの首はとらせない」
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