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駄目だ…子供のペースにはついていけないとシェイドは頭を抱えた。
そんな事には意もかさず、レイセンは一人ではしゃいでいる。
「お待たせしました」
丁度その時、定員が二人の元へ出来上がった料理を運んできた。
「食べて良いぞ。
俺の奢りだ」
レイセンは料理に目を輝かせ、ありがとう!と言い食べはじめた。
「現金な兎だ…」
シェイドはその様子に呆れ、水を飲む。
「…私は宮殿の兎なの」
レイセンは料理が半分程減ってきた所で唐突に口を開いた。
「宮殿…」
シェイドは何故かその単語を聞き、険しい顔になる。
レイセンはその様子に首を傾げたがあまり気にせず続けた。
「そこの豊姫様と言う方に身を寄せてるんだよ」
「…驚いた。
お前は綿月の所の兎だったのか」
シェイドは仰天したようにレイセンを見つめる。
「豊姫様を知ってるの?」
「あぁ、何度かあって、やり合ってるからな」
レイセンは『やり合っている』という単語の意味が分からなかったがとりあえず相槌をうっておいた。
「へぇ…豊姫様とヤり合ってるんだ…」
「その言い方すると物凄い卑猥言い方になるから止めような?」
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