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「待ちたまえ、君に辞められてしまっては困るんだよ、ワトソン君」
「知りませんよ。給料100パーセントカットのところに誰が勤めますか。さっさと辞めて新しいとこ探しますよ」
僕はもう働き始めて長い事経つけど、給料を貰った事は無い。
年俸制だとか何とか言ってごまかされているような気はしていたけど、まさか本当に出せないとは・・・・・・・・・・。
「だから払うためにだよ。ここまで働いてきた分がもらえないと言うのは嫌だろう?このままだとその分がタダ働きになってしまう。だから少し手伝って欲しいんだ」
「・・・・・・・・・タダ働きでいいです」
「ナゼ?!」
この返答をまったく予想していなかったらしい。
言葉がカタカナだし、表情もこれ異常ないくらいの驚きを浮かべている。
「なぜって、怪しすぎだからですよ」
「・・・・・・・・・そんな冷たいこと言わないで頼むよ、ワトソン君」
「だから僕は・・・・・・・・・」
いい歳した大人に泣きつきながら頼まれている。
「・・・・・・・・・仕方ないですね」
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