-6年前の森で-

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  夜の森はとても不気味で 月がとてもまぶしかった。 「お姉ちゃん、何処行くの?」 姉に手を引かれ歩く女の子。 その名はアリス=プレザンス=リデル この世界の主人公的存在。 ここはアリスがいて成り立つ世界 。 ここの住人はアリスを好み愛している。 「ん?秘密」 「なんで秘密なの?」 知りたがりやなアリス。 「あと少しでつくからそれまでのお楽しみよ」 言おうとしない姉。 「んふふ♪なんだろな~」 期待を膨らませるアリス。 「とてもステキな場所よ」 「ステキな場所?」 「そうよ、ほらついた」 そこは大きな穴のある開けた場所。 皆が行ってはいけないと言っていた場所。 「わーおっきな穴」 好奇心から覗き込むアリス。 「ね、お姉ちゃんここがステキな場所?」 「ええ」 「何でステキなの?アリスわかんない」 一瞬姉を見る、 逆光で見えなかったが姉は笑っているように見えた。 そしてまた穴を覗く。 「この穴に何でも落とせるからよ」 その穴の底は見えず、漆黒の闇だけが広がっていた。 「ふーん、お姉ちゃんは何を落とすの?」 しばしの沈黙。 そして音も無く歩み寄る姉。 きずかないアリス。 「あなたよ、アリス」   ドンッ!!
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