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その朝──
ビルの管理人が朝早く鍵を開けに来てみると、少女が1人──地面に倒れていた。
管理人は急いで救急車を呼んだが、その時には少女の体は既に冷たくなっており、死体解剖の結果…死後半日経過していたことが分かった──
そして彼女の服の内ポケットから『もう疲れました。先立つ不幸をお許し下さい。』と短く書かれた手紙が発見されたことから警察は、彼女の死因を自殺と断定。
その少女の名前は、川畑弥生(かわばたやよい)。
まだ若い、14才の少女であった。
この事件は、少女の若さや、原因が全く不明な点から暫く人々の噂になったが、やがて時間と共に薄れて消えていった。
しかし、彼女が何故、自ら死を選んだのか──その本当の理由を知るのものは、誰もいない。
全てを知るのは彼女と、そして原因を作り上げた者だけだ。
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