壱章 家族との再会

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セファ『なるほど……略称という訳ですか』 神夜「駄目?」 何を勘違いしたのか神夜はセファが嫌がっていると感じたらしくペンダントを顔の前に持ってきながら訊ねる。 セファ『マ…マスターそんな顔をしないでください』 神夜は気づいていないようだがうるうると涙目でセファの方を見ていたのだ。 神夜「……?…変な顔はしてない」 だがやはり神夜は気づいていないようで小首を傾げている。 セファ『駄目です駄目です駄目です!!』 今の神夜にそんな事をされると効果は甚大なのでセファはひたすら否定をする。 神夜「ごめんなさい」 神夜は呼び名の事を完全否定されたと思ったのかセファに顔が見えないように俯いた。 セファ『あぁ!?違うんです!!呼び名はセファでよろしいんです!!!』 感知能力の高いセファには神夜が静かに涙を流した事に気がついたので必死に弁明していく。 神夜「本当に?」 これまた気づいていないのか涙をポロポロ溢しながら顔を上げた。 セファ『はい!!全然問題ありません!!!寧ろ名前を変えても良いぐらいです!!!だからお泣きにならないで下さい』 慌ててそんな事を口走りながら神夜の涙を止めようとする。 神夜「泣いてない」 しかし神夜は自分が泣いている事を理解していないのでセファの言葉を否定する。
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