2.やっぱり好きなんだ!

12/12
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ
  真沙夫 「お前ほんとに自分のことしか  考えてねーのな…」 舞 「はあ?  それの何がいけないの?  人間所詮は自分が一番  かわいいものなのよ。  あたしは本能の赴くままに  生きているだけ。  何かおかしい?」 真沙夫 「そこまで胸張って  言えるお前を、  俺は尊敬するよ…  色んな意味で」 舞 「まあそんな話は  どうでもいいわ。  話は簡単、今度の日曜日に  あの二人を遊園地に行かせるの」 真沙夫 「わざわざデートさせるのか?」 舞 「そう。  そしてそこに  あたしたちも行く!  んで迷子になるの。  わざとね。そしたら  それに気づいたまき兄は  きっとすっ飛んでくるわ!」 真沙夫 「で?それからどうすんの?」 舞 「真沙夫、アンタ仮病使いなさい」 真沙夫 「はあ?仮病?なんでそんなこと…」 舞 「わかんないかなあ?  そこでアンタが  『俺…琴子さんに  側に居てほしい。うるうる』  とか何とかいえば、  あの女のことだから  きっと言うこと聞くに  決まってるわ」 真沙夫 「そ、そんな恥ずかしいこと  言えるかよ!!ていうか  なんで俺なの!?  そんなのお前がやったって  いいじゃん!」 舞 「つ、つべこべ言わず  言う通りにしなさい!!  遊園地のことはあたしから  まき兄に話しとくから、  そういうことで!!」  舞は勢いよく部屋を出て行った。 真沙夫(M) 「よくもまああれだけ  勝手なこと言えるな…。  要するに自分が兄貴と  二人で遊園地で  遊びたいだけだろうが」 「理不尽な舞の作戦に  ため息をつきつつも、  琴子さんにまた会えると思うと、  俺は日曜日のことを  妄想せずにはいられなかった。」  
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!